CDH/TPA

バーチャルTPAによるNVH伝達経路解析ツール

CDH/TPAとは？

伝達経路解析（TPA）は、個々の構造伝達経路を介してノイズおよび構造振動レベルへの寄与を評価してランク付けをする、実験的および解析的に確立された技術です。

構造システムが複雑で多くの構造モードが周波数応答に寄与する場合、TPAは特に有効です。コンピュータベースの解析的または仮想的なTPAにおいて、構造はその有限要素コンポーネントの集合体により表されます。境界面の力および応答に関連する伝達関数とコンポーネントの境界面における力を使用して、応答を決定します。

そのため、TPAを使用して応答をコンポーネントレベルまで低減し、騒音および振動伝達経路を特定することができます。自動車業界においては、仮想TPAを使用して、車体構造を最適化し、剛性を高めることにより、車両開発プロセスのCAE段階で、満足のいくノイズ性能および振動性能を確保することができます。CDH/TPAは、NastranをベースとしたCAEプロセス用のツールとして設計されています。力および伝達関数のデータは、NastranのPunchフォーマットでインポートされます。

CDH/TPAは、多くの荷重ケースで複数のTPA解析を処理するのに適した、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)モードまたはバッチモードで使用可能です。

利点

CDH/TPAはTPA解析を非常に容易にするソフトウェアです。経験豊富なNVHエンジニアにも初心者のNVHエンジニアにも適しており、深い理論的知識やポストプロセッサーの知識も必要ありません。
CDH/TPA GUIの使用により、複雑なモデルにおけるNVH応答をインタラクティブに調査することができます。
TPAの解析結果を表示するためのすべてのプロットオプションは、パスまたはDOFの選択によって更新でき、簡単かつ高速に異なるビュー間の切り替えができます。
選択ボックスをユーザー定義のパスグループと組み合わせて使用することで、主要パスとその関連情報を簡単かつ迅速に識別し、フィルタリングすることができます。
CDH/TPAはプレゼンテーションに適しています。解析が完了すると、特定の荷重のケース、周波数、応答の結果を視覚化し、数回のマウスクリックだけでプレゼンテーション用に出力することができます。
構成ファイルを作成すると、CDH/TPAをバッチモードで使用でき、複数のTPAを実行して、TPAデータベースを作成することができます。結果データベースは、Simulation Data Managerのリンクから開くことができます。
ユーザーの組織内で確立されたモデリング基準を使用することで、構成ファイル（および入力ファイル）の作成も自動化することができ、CAEプロセスにおいて最大限の自動化を実現します。

実行フロー

CDH/TPA GUI

TPA用に特別に開発され、最適化されたシンプルなGUI
メインのアプリケーションウィンドウから、すべての必須情報、プロッティングツール、選択メニューにアクセスが可能
マウントグループ間の簡単切替
フィルタリング用マウントの簡単選択
すべてのプロットタイプに対応するワンアクションボタン

特徴

CDH / TPAは、GUIとバッチの2つの動作モードをサポートしています。

　◦ GUIモードでは、パス解析を実行するために事前に計算され、NastranのPunchフォーマットで保存された力と伝達関数をインタラクティブにインポートします。
　◦ バッチモードは、GUIを使用せずに、多数の荷重ケースに対して複数のTPAを実行する場合に適しています。計算結果は保存され、プロットするためにGUIツールにロードされます。
複数のTPAセッションに対するGUIモードのサポートとして、様々な車両設計あるいは異なる負荷ケースの結果を比較することができます。
車両構造システムにおける5つの階層レベルの伝達経路をサポートします。
コンポーネントレベルでグループ化された経路寄与の集約が可能です。異なる経路グループ間の簡単な切り替えだけで、経路寄与を確認できます。